売却した方がいい「空き家」の特徴と価格の簡単な計算方法

コラム

使い道がない空き家なので売却したい、あるいはいずれ売却しようと考えているなら、売るタイミングを逃さないことが大事です。

長野県内にある自分の空き家に価値があるか否かを知ることによって、売りやすさに差が出ますし、とくに売りにくい空き家は、放置しておくとさらに売れなくなりかねません。[clink url=”https://508203.com/akiya1/”]

この記事では、売りにくい空き家とはどんな特徴があるのか、空き家はいくらくらいで売れるのか、それぞれ具体的なポイントと自分でできる簡単な計算方法をまとめて解説します。

売りにくい空き家の特徴

まず一戸建て、マンションに共通して売りにくいポイントは、旧耐震基準の建物。これはあなたが想像している以上に非常に大きなポイントです。

中古住宅の購入にあたって安全性を結果的に重視されるお客様は、実は大変多くいらっしゃいます。長野県内にある旧耐震基準の建物の場合、よほど安くしても売れる可能性は低いの実情です。古民家カフェやゲストハウスのように事業用として売り出す場合に、古い一戸建てが喜ばれることもありますが、松本城や善光寺などからのアクセスが大きく影響するため、「古民家」として売り出すのは現実には大変難しいです。

築年数が古い空き家は注意!「再建築不可物件」だと売れない

空き家に最も多いケース、現行の建築基準法に適合していないために、再建築できない空き家です。こんな場合はとにかく早期に売却を検討しないとどんどん損をします。どんな損をするかについては別記事で詳しく解説していますのでご確認ください。[clink url=”https://508203.com/akiya1/”]

現行の建築基準法では、松本市で建物を建てるための敷地は、幅4メートル以上の道路に2メートル以上の間口で接していなくてはいけません。これを接道義務といいます。

再建築不可物件は、建築基準法が施行された1950年以前、もしくは建築基準法の規制が今よりも緩やかだった時代に建てられた築40年~50年の古い物件によく見られます。

再建築不可物件を建て替え可能にするための方法は、「隣地の買取」や「セットバック」などありますが、いずれにせよそのままの状態で売ることは非常に難しいので、場合によっては解体して更地にすることもあります。

いくらで売れる?あなたの空き家

自分の空き家の価格相場を調べる際、一戸建ての場合は「土地価格」+「築年数に応じた建物価格」が基本となります。

一般的に土地の売買取引きの指標となるのは「公示地価」ですが、地価がつけられているのは長野県内の代表的な地点に限られていますので、ほとんどの場合は「路線価」を参考に実際に売買される価格相場である「実勢価格」を算出します。

土地の実勢価格を自分で計算できる簡単なやり方

土地の実勢価格は次の計算式で求められます。

実勢価格=路線価÷80%×110%

計算式の「÷80%」の部分は、路線価を公示地価に換算するため、また一般に実勢価格のほうが公示地価よりも1割程度高いため(ケースバイケースです)、110%を掛けて求めます。

路線価を調べるには、国税庁のホームページや、資産評価システム研究センターの「全国地価マップ」で検索するか、県内にある税務署でも簡単に調べられます。

建物価格を自分で計算する簡単な方法

一方、建物の価格は売却予定の建物を、同じ規模や仕様で新築した場合にかかる「再調達価格」をベースに次の計算式で求めます。

再調達価格=建物の構造別の1㎡あたりの基準価×延べ床面積

「建物の構造別1㎡あたりの基準価」は、査定をする不動産会社や住宅ローンを利用する銀行によってまちまちですが、木造住宅であれば15万円前後となるのが主流です。

下記に、建物の構造と築年数ごとの基準価を簡単に表でまとめてみましたので参考にしてみてください。

建物の構造 基準単価(㎡あたりの目安) 法定耐用年数
木造 15万円 22年(住宅用の場合)
軽量鉄骨造 15万円 19年または27年(鉄骨の厚みによる)
重量鉄骨造 18万円 34年
鉄筋コンクリ(RC)造 20万円 47年

上図の法定耐用年数とは、建物の価値がゼロとなる年数のことを指します。

再調達価格は新築(再建築)を前提としているため、現在の建物価格に換算する場合は、経年劣化したぶん(価値がゼロになる「法廷耐用年数」が基準)を割り引いて考える必要があります。

法定耐用年数は建物の構造によって違い、たとえば築20年、再調達価格3000万円の木造住宅の場合、「22年ー20年」=2年分の価値だけ残っているものとして、計算式は次のようになります。

建物価格=再調達価格×[(耐用年数ー経過年数)÷耐用年数]

したがって、前述の物件に当てはめると、建物価値は、3000万円×[(22年ー20年)÷22年]で、約273万円となるわけです。

ただし、建物価格を求める際は物件ごとの状態を加味し、内外装の傷み具合や設備の様子、瑕疵保険への加入の有無などによって、価格は大幅に上下しますので、ご自身での計算はあくまでも参考程度に留めておくようにしたほうが良いでしょう。

まとめ - 売りにくい空き家ほど早めに売却

空き家を放置しておく人が多いのは、そのほうがコストがかからないと考えているからかもしれませんが、そのまま放置し続けると状況はさらに悪化します。

たしかに解体するにも費用がかかり、更地にすれば税金が高くなりますが、空き家は放置し続けると不動産価値そのものがどんどん下がっていきます。建物はひとが住まなくなると劣化が急速に進みます。日常的に設備を使わず、掃除などもできないと、害虫やカビが発生したり、排水管の汚臭や、閉め切った建物内部に湿気がこもり木材をはじめ建築資材の劣化をもたらすのです。

築40年以上の空き家を売却する場合、「古屋付き土地」として販売することも多く(建物はおまけという意味です)購入者は大規模なリフォームを行うか、または建物を解体し新たな家を建てる必要があり、いずれにしても多くの資金が必要になります。

当然ながら購入後に多額のコストがかかる「長期間放置されて老朽化した空き家」よりも、適切に管理された空き家のほうが早くそして高く売却することができます。

空き家を適切に維持管理することや、前述の通り隣地の買収などによって売却しやすくすることは十分に可能という事実を知っていただき、あなたが「売れないと考えている空き家」であればあるほど、早めに売却の検討をすることを強くお勧めします。その方が結果的にあなたが負担するコストは放置するよりも、はるかに少なく済みます。

売れにくい空き家ほど早めに売却、です。

無料査定に出すのは気が引ける場合でも、この記事で解説した通りご自分で簡単に売却価格を計算することもできますし、まずは簡単なことから始めてみるのはどうでしょうか。

空き家は大切なあなたの資産です。

調べ出すと案外様々なことが見えてくるものです。その時点で弊社のような不動産会社に相談してみるなど、できる事から是非初めてみてください。