隣の土地・空き家を購入したい人必見!隣地買収を成功させる5つのポイント

土地活用

自分の家や会社の隣の土地はとても価値があります。

家の増築や駐車場スペースの確保、事業拡大等々、隣地買収によって様々なことが実現できます。

こんな悩みをスッキリ解消!
・どうやったら買うことができるか知りたい
・価格はいくらくらいが適正なのか知りたい
・隣地買収のコツを知りたい

そこでこの記事では「隣の土地を買いたい人向け隣地買収」にフォーカスしてお伝えいたします。

この記事を読むことであなたは、隣の土地を買いたい場合に、それを成功させるポイントについて知ることができます。

1.隣地購入のメリット・デメリットについて

【メリット】土地の悪条件が改善される・増築ができる

まず、隣の土地には価値があるということをしっかりと認識する必要があります。

あなたがAさん、隣地所有者がBさん、遠方の全くの第三者がCさんだったとします。

Bさんの土地は、Cさんが購入するよりも、隣地のAさんが購入する方が価値は上がることがあります。

隣地買収

例えば、Bさんの土地が上図のような旗竿状の土地だった場合、Cさんが購入しても土地の形は旗竿状のままです。

一方で、AさんがBさんの土地を購入すれば、形が良い整形な土地になります。

しかも、Aさんの土地は、間口も奥行も広がり、非常に使いやすい土地に生まれ変わります。

場合によっては、今まで戸建住宅しか建たなかったような土地も、マンションも建てられるような土地に変わることもあります。

Aさんがもし、元々、容積率を全て消化した建物を建てていた場合には、隣地を購入することで、利用できる容積率も増えるため、増築することが可能になります。

隣地購入は、土地利用の可能性も広げることがあり、隣地を購入する意義はとても高いのです。

同じ土地でも、隣地の人が購入する場合と、遠方の第三者が購入するでは、購入後の土地の価値が変わることを十分に認識しておくことが重要です。

【デメリット】売買がスムーズにいかない

隣地購入は、スムーズに売買できることは少ないです。

「隣地を購入したい」とこちらから交渉を開始しても相手方に売却する意思があるのかはコンタクトをとってみないと分かりません。

もし相手方に売る意思がなければ、どんなに高額な金額を提示しても隣地を購入することはできないことから、隣地購入には、「タイミング」「運」の要素も関わってくるといえます。

ここまで隣の土地を購入するメリット・デメリットについて見てきました。

では、隣の土地の所有者は、隣地所有者からの購入の申し出に対して、どのようなことを考えているのでしょうか。

2.隣地所有者が売却で期待すること

隣地所有者からの購入の申出があると、売主はズバリ、「高く売れるかも」ということを期待します。

前章で解説したように、隣地所有者が土地を買えば、第三者が購入するよりも購入後の利用価値が上がります。

そのため、隣地所有者には、遠方の第三者では見いだせない価値を付けることができるため、第三者が購入するよりも価格は高くなるはずです。

限定価格とは

このように、隣地の人だけが付けてくれるスペシャルな値段のことを、不動産の世界では「限定価格」と呼んでいます。

限定価格とは、国土交通省の定める不動産鑑定評価基準の中で、以下のように定められています。

限定価格とは、市場性を有する不動産について、不動産と取得する他の不動産との併合又は不動産の一部を取得する際の分割等に基づき正常価格と同一の市場概念の下において形成されるであろう市場価値と乖離することにより、市場が相対的に限定される場合における取得部分の当該市場限定に基づく市場価値を適正に表示する価格

定義の日本語がかなり分かりにくいですが、要は「限られた人同士の不動産売買では、不動産価格が高くなる場合がありますよ」ということをいっています。

動産鑑定評価基準の中では、限定価格で価格が上がる例として、以下の2つのパターンを挙げています。

限定価格となる場合

  1. 借地権者が底地の併合を目的とする売買に関連する場合
  2. 隣接不動産の併合を目的とする売買に関連する場合

借地権者が底地の併合を目的とする売買に関連する場合

1つ目の例は、土地を借りている人(借地権者)が、借りている土地(底地)を購入するという場合です。

借地人が底地を購入すれば、完全に自分のものになるため、利用の制限も無くなり価値が上がります。

そのため、借地権者が底地を購入する様な場合も第三者が底地を買うよりも価格が高くなります。

隣接不動産の併合を目的とする売買に関連する場合

2つ目の例が、今回のテーマである隣地所有者が隣地を購入する場合です。

国が定める鑑定評価基準の中でも、隣地所有者が隣地を購入する場合には、価格は高くなる典型的な例として挙げられています。

隣地の購入は、普通に購入するよりも高いということが、良く知られている事実です。

それにもかかわらず、隣地を安く買おうというのは、基本的には難しいことだと理解してください。

隣地の土地を購入しようとする場合、売主は高く買ってくれることを期待します。

そのため、隣地買収を実行するのであれば、「最終的にはやや高く購入しても止むなし」と腹をくくっておくことが重要です。

以上、「売主が期待すること」を見てきました。

では、実際に買収を進める上では何が必要でしょうか。

そこで次に、隣地買収を成功させる上で重要な4つのポイントについて解説いたします。

3.隣地買収の5つのポイント

ここでは、隣地買収にあたって5つのポイントをご紹介します。

  • ポイント1.登記簿謄本・公図の確認
  • ポイント2.建築プランの検証
  • ポイント3.価格の事前調査
  • ポイント4.価格の打診
  • ポイント5.心構え

それぞれ見ていきましょう。

ポイント1.登記簿謄本・公図の確認

隣地を買収するには、まず隣地の範囲と所有者をしっかりと確認することが重要です。

隣地所有者の確認は、法務局に行き、登記簿謄本と公図を取得して確認を行います。

対象の土地を管轄している法務局に出向いたら、最初に公図を取得します。

法務局には以下のような申請書があります。

隣地の土地の正確な地番を調べるため、まずは「自分の土地」の公図を取るようにして下さい。

申請書には、「住居表示」ではなく、「地番」を入力します。

地番は、固定資産税評価証明書に書かれている土地の番号のこと

申請書には「地図」と書かれているところにチェックを行います。

「地図・地図に準ずる図面」というのがいわゆる公図と呼ばれる図面となります。

公図を取得すると、以下のような図面が渡されます。

公図(サンプル)

公図(サンプル)

自分の土地の地番を使って公図を取れば、隣地の地番や形が分かります。

公図を使って、隣地の「範囲」・「形」・「地番」を確認するようにして下さい。

隣地の地番が分かれば、次に隣地の登記簿謄本を取得します。

謄本には、甲区と呼ばれる部分に所有者の住所が記載されています。

権 利 部 (甲区) (所有権に関する事項)
順位番号 登記の目的 受付年月日・受付番号 権利その他の事項
1 所有権移転 平成29年5月20日
第○○○○〇号
原因 平成29年5月1日売買
所有者 ○○市○○×-××   フクロウ 太郎

隣地は、実は隣地の人が隣地所有者とは限りません。

隣地の人は、ひょっとしたら借地人の可能性もあります。

隣地を購入する前には、まず隣地の「範囲」と「面積」、「所有者」をしっかりと確認するようにしましょう。

ポイント3.価格の事前調査

隣地を購入する場合、まずは価格がいくらくらいなのかという事前調査をすることが重要です。

事前に価格調査を行い、最終的には「第三者が買う価格プラスα」の金額が最終着地点となります。

価格査定は、以下の3つを行うことがポイントです。

  • 甲地単独
  • 乙地単独
  • 「甲+乙」地全体

ポイント4.価格の打診

この節では価格をいくらで打診すれば良いかについて見ていきます。

再度、下図のような土地で甲が乙地を買収する場合を考えます。

ここで、①甲地と②乙地、③「甲+乙」地の価格を査定した場合、それぞれの価格が以下の通りだったとします。

査定対象地 査定額
甲地単独 1,500万円
乙地単独 3,800万円
「甲+乙」地全体 6,000万円

「甲+乙」地は、全体が大きな整形地となり、単純に甲と乙の合算である5,300万円よりも価格が高くなることがポイントです。

隣地買収後、最終的に6,000万円となるのであれば、甲にとって乙の土地の価格は、以下のように計算されるはずです。

甲にとって乙の価格 = 「甲+乙」地全体 - 甲地単独 = 6,000万円 - 1,500万円 = 4,500万円

つまり、乙の土地は、第三者であれば3,800万円にしかならない土地ですが、甲が購入すれば4,500万円まで出しても良い価格ということになります。

乙の土地は甲が購入するからこそ、高くなり、そこには増分価値があります。

増分価値とは以下の通りです。

増分価値 = 甲にとって乙の価格 - 第三者にとっての乙の価格= 4,500万円 - 3,800万円= 700万円

甲にとっては、乙の土地を他の人よりプラス700万円出しても損ではないということになります。

乙の土地は、「第三者が買う価格プラスα」になりますが、この場合、プラス700万円ということです。

繰り返しますが、このように隣地の適正価格を知るためには、以下の3つの査定が必要となるのです。

3つの査定
・甲地単独
・乙地単独
・「甲+乙」地全体

もちろん、「甲+乙」地全体の査定をとっても、増分価値がない場合もあります。

いずれにしても、上記3つを査定することが、適正な価格を知る手がかりとなります。

尚、交渉の最初の段階では、乙への打診額は、第三者が購入する3,800万円から始めることで構いません。

もし、3,800万円で購入できるのであれば、非常にラッキーだからです。

最終的には、4.500万円までを提示する腹づもりとし、相手の出方を見ることがポイントとなります。

ポイント5.心構え

隣地買収を行うにあたっては、以下の心構えが必要となります。

  1. 長期戦で交渉する
  2. 高めに購入することも覚悟しておく
  3. 細かい部分は容認する

1つ目は長期戦で臨むことです。隣地の買収は時間がかかります。

そもそも隣地所有者は、土地を売ろうと思っていないところに、突然「売ってください」と話が来るわけです。

売るつもりもないものに対して、売ろうと決断するには、一定の時間を要します。

隣地購入に関しては、何年も交渉をしているようなケースも多いです。

今は売りたくないと思っていても、数年後、隣地所有者の経済的状況が変わり、「売っても良いですよ」という話が来ることもあります。

時間をかけて、ゆっくり交渉するのが隣地買収のコツです。

2つ目は、高めに購入することも覚悟しておくという点です。

隣地を購入すれば、増分価値も発生します。

隣地所有者へは、増分価値もしっかりと払うことで、ようやく説得できる部分があります。

基本的には、こちらから買いたいと申し出たのに、安く買おうとするのは虫の良い話です。

決して安く購入しようとするのではなく、ある程度高めに購入することも覚悟して交渉に挑むようにして下さい。

そのためには、しっかりと増分価値も把握しておくことが重要です。

3つ目は、細かい部分は容認するという点です。

せっかく、相手が売ることを決心したのに、最終段階になって、やれ「境界がどうだ」、「面積がどうだ」等々の細かい話を言い出すと、話が壊れる可能性があります。

隣地買収の交渉が成立したら、細かい部分は目をつぶるということもポイントです。

重箱の隅をつついて、大切な隣地買収を破談させないように注意をすることが必要です。

隣地購入の交渉が不安な方は不動産会社に依頼を

隣地購入の交渉が不安な方は、不動産会社の仲介を入れることをおススメします。

不動産会社に依頼すると、仲介手数料がかかりますが、適正相場や公法上の規制の調査や価格交渉等を安心して任せることができます。

仲介手数料の金額については、宅地建物取引業法で以下のように上限が定められています。

売買価格 手数料
200万円以下の部分 取引額の5%以内
200万円超400万円以下の部分 取引額の4%以内
400万円超の部分 取引額の3%以内

※売買価格には消費税を含みません。報酬額には別途消費税がかかります。

隣地購入時の価格が400万円を超える場合は、以下の計算式になります。

仲介手数料 = (売買価格 × 3% + 6万円) + 消費税

隣地購入の交渉が不安な方は、不動産会社に依頼することをおススメします。

4.アパート経営?駐車場?様々な土地活用はまずはプロに相談を

検討するなら土地活用のプロに相談が一番!

そもそも、土地活用を検討する際の相談相手はどんな会社になるのでしょうか?

アパート経営や駐車場、商業テナントや老人ホームなど、活用方法も多種多用な土地活用ですが、それぞれ対応できる会社は異なります。

下記の表は土地活用の種類に応じた相談先をまとめたものです。

土地の活用方法 相談先
ハウスメーカー 工務店 ゼネコン 各種専門業者
マンション経営
アパート経営
賃貸併用住宅
駐車場経営
大規模施設(高齢者施設・保育所など)

土地活用でよくあるアパート一棟経営の注意点や一括借上げについての注意点はこちらの記事をご参照ください。

まとめ

隣地買収を成功させる4つのポイントについて見てきました。

隣地の購入では増分価値が発生する場合があります。

価格交渉に入る前に、あらかじめ増分価値がいくらくらいか事前に不動産会社に相談し把握したうえで、購入の検討と打診をするようにしましょう。