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大年の客

昔々、村はずれの小川のほとりに、1人のお婆さんが住んでいました。お婆さんは、家の前の小さな田んぼを耕して暮らしています。
やがて、年の暮れになると、田んぼを借している地主に、田んぼで取れた米を持って年末のあいさつをしに向かいました。
お婆さんが地主の屋敷に行くと、すでに座敷には、歳暮の品々が沢山積まれていました。お婆さんは地主にお礼を言って、持ってきた米を渡しました。ところが地主は、お婆さんの米を庭に蒔き、鶏の餌にしてしまいました。
「なんじゃあ、米粒だけか?鶏がコッコ、コッコと言うとるじゃろ。あれは、こげなもの、こげなものと言うとるんじゃよ。」
お婆さんに地主の態度に泣きたい気持ちで屋敷を後にしました。
それを一部始終見ていた地主の家の神棚に祀られていた七福神は、何やら相談を始めました。七福神は地主の冷たい態度に愛想を尽かし、この家から出ていくことにしたのです。
その晩、七福神は宝船に乗って地主の家を後にしました。外には深々と冷たい雪が降り積もっています。free-illust60013

宝船が向かう先は、小川のほとりのお婆さんの家でした。
お婆さんが囲炉裏の傍に座っていると、「ごめん下さい。」と外で声がしました。戸を開けると、そこには7人の旅人が立っていました。旅人達は、雪に難儀しているので、一晩の宿を借りたいと言いました。1人寂しかったお婆さんは、快く旅人達を迎え入れました。
こうして元日の朝を迎えて、お婆さんが旅人達の部屋へ行くと、なんとそこには旅人達ではなく、金で出来た七福神像がありました。お婆さんがその七福神像を神棚に祀ってからというもの、やることなすこと全てがうまくいくようになりました。
実は、この晩にもう一つの引越しがあったそうです。このお婆さんに家には7人の貧乏神がいたのです。ところが地主の家の七福神が来たため、居心地が悪くなったので、貧乏神達は家を出ることにしました。7人の貧乏神は、ボロ船を漕いで地主の家に向かったそうです。

 

 

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